「買わないでください」と言われたらどうしますか?

こんにちは、日本ヴァリティーの阪口です!
「Don't Buy This Jacket」
(このジャケットを買わないでください)
自社のジャケットの写真の上に、この一言だけを大きく書いた広告があります。
しかも、アメリカで一年でいちばんモノが売れる日「ブラックフライデー」の朝のニューヨーク・タイムズに、全面で。
一年でいちばん売りたい日に、いちばん目立つ場所で、「買わないで」。
もしうちの営業が、お客さんにこう言ったら・・・
社長としては、たぶん呼び出します(笑)
でも、この会社は本気でした。
そして、この広告のあと、ちょっと信じられない事が起きます。
今日はそんな、「買うな」と言って売れた会社の話をご紹介します。
~買うなと言った理由~
広告を出したのは、アウトドアメーカーのパタゴニア。
広告の本文は、意外と真面目です。
このフリース1着を作るのに、水が 135リットル 要る。(45人が1日に飲む量だそうです…)
二酸化炭素は、製品の重さの24倍。
製造で出る端材は、製品の重さの3分の2。
そして最後に、
「必要のないものは、買わないでください」
自社の製品を、ここまで正直に書けるでしょうか?
私でしたら無理です。
案の定、社内でも反対があったそうです。
(…当然だと思います。)
で、どうなったか
翌年、パタゴニアの売上は3割増えました。
・・・
・・・
・・・
3割です!
「買うな」が、いちばん強い「買ってくれ」になったワケです。
理由はいろいろ言われていますが、私が一番腑に落ちたのは、コレです。
「買うなと言われて、初めて信用した」
それまでも、環境に配慮しています、という会社はいくらでもありました。
ただ、この広告で、あの会社は本気だと分かった。
本気で長く使ってほしい会社の製品なら、長く使える作りになっているハズだ。
だったら、買うときはあそこで買おう。
お客さんは、そういう順番で動いたのだと思います。
前科がありました
調べてみると、この会社、初犯ではありませんでした。
創業者のシュイナードさんは元は登山家で、岩に打ち込むハーケンを自分で鍛造して、車のトランクから売り始めた人です。
1970年頃には、アメリカ最大の登山用具メーカー。
売上の7割がハーケンでした。
ところが、そのハーケンが岩を壊していると分かった。
そこで彼は、大きな決断をしました。
ハーケンの販売をやめると決めたのです。
1972年の事です。
売上の7割を。です!
カタログの冒頭に「ハーケンをやめて、岩を傷めない道具に替えてください」と手紙を載せ、
14ページを使って新しい登り方を説明しました。
数か月で、ハーケンは売れなくなり、代わりに新しい道具が、作る端から売れました。
半世紀前から、やっている事は同じだったワケです。
わたしたちがやらないこと
パタゴニアのような大会社とわたしたちのような小さい会社では、出来る事が違います。
ただ、一つだけ同じに出来る事があります。
「合わない人には、売らない」
我々の主力は、イージーリフトという真空リフターです。
重いものを吸着して、一人で、腰を使わずに持ち上げます。
合う現場では、導入した日から効果を実感いただけます。
一方で、正直なところ、合わない現場もあります。
「その動線なら、コンベアの方が安い」
「その重さなら、バランサーで十分」
「それは、人がやった方が早い」
そういうとき、我々は売りません
代わりに、良さそうな他社の機械をお伝えします。
売った方が、その月の数字は良くなります。
でも、合わない現場に入れた機械は、使われなくなる。
使われない機械は、いちばん高い買い物です。
この仕事を続けていると、マテハン機器にやたら詳しくなります(自社製品以外に)。
なので最近は、

「阪口さん、これ、うちの現場に合いますか?」
という相談から始まる事が増えました。
無料のコンサルです。
10月7日からの、ものづくりワールド[大阪]でも、「うちの現場に合いますか」の相談を実機の前でお受けします。
合わなければ、合わないと言います。
是非、「6号館A 小間43-16」 にお立ち寄り下さい。
皆様のお顔を拝見できるのを、心より楽しみにしております。

